名人戦第5局:森内名人対羽生二冠

今日は有休なので朝からじっくりネットで観戦してます。

森内名人またも初手2六歩。結果こそ羽生二冠の3勝ですが、内容的には負けていないので充分ありえる手ですね。しかし今期の森内名人は絶不調なのが気になります。1勝5敗とは信じられない成績です。一方の羽生二冠は絶好調。棋聖戦への挑戦者となり、王位戦でも挑戦をかけて近く橋本七段と激突します。けれどもこちらはハードスケジュールなのが心配。この名人戦や他棋戦の合間をぬって中国で講演までしているのですから・・・疲れはないのでしょうか。目前に迫った棋聖戦第1局のことも考えると、なんとかして今日決着をつけたいところでしょう。後手番でどう戦うか、注目です。


11:40現在大きな勝負所を迎えているようですが果たして・・・。今日も大盤解説会に足を運ぶ予定です。


車を飛ばして対局が行われている甲府の常盤ホテルまで行ってきました。現地に着いて大盤解説会の会場に入ると局面は森内名人が角で金の両取りをかけたところでした。羽生二冠の玉の守りは薄く、これはかなりまずい形勢なのでは・・・・と思っているうちに大盤解説会がスタート。米長永世棋聖鈴木大介八段→田中寅彦九段による豪華リレーの解説でした。森内名人が優勢というのは共通した認識だったものの、驚いたことに羽生玉がつかまりそうでつかまらないらしいのです。手の早見えに定評がある鈴木八段があれこれ検討しても、詰みそうで詰まない。さらに田中九段の解説中に「控え室では羽生二冠の逆転という結論が出ました」との報せが入り、すわ、またも大逆転か?と会場にどよめきの波が広がりました。しかし数分後「やっぱり森内名人の勝ちである」と控え室が判断し、検討を打ち切ったとの知らせが。今回は終盤になっても考慮時間をたっぷり残していた森内名人が勝ち筋をしっかりと読みきり、羽生二冠の最後の攻撃を冷静にしのいで、勝利をものにしました。残念ながら羽生二冠が永世名人を獲得するところは見られませんでしたが、将棋は最後の最後まで逆転の可能性が残されているシビアなゲームであることを改めて教えられた一局でした。天童市で行われる第6局は羽生二冠が先手番。名人戦は最大のヤマ場を迎えます。