9/18 Ayuo 笹久保伸 ジョイントコンサート@渋谷公園通りクラシックス

慶一&洋子の翌日はAyuo&笹久保のライヴに行ってきました。高橋鮎生とギタリスト、笹久保伸によるジョイント・コンサートです。
2部構成のステージでしたが、開演に先立ち、評論家の北中正和を加えて、ペルーの音楽についての鼎談が設けられました。それを受けて第1部は笹久保とIrma Osnoによるペルーの民謡を中心としたステージ。長くペルーに滞在していたという笹久保のギターはさすがにリズムのキレが抜群。Irmaのヴォーカルもすごさは感じさせなかったものの、好感のもてる温かい歌でした。

第2部はAyuoこと高橋鮎生のステージ。戸島さや野(Violin)、守屋拓之(Contrabass)、立岩潤三(Percussion)によるAyuo Strings and Percussion Ensembleとの共演でした。映画「二十四時間の情事」からの映像を流した後、演奏がスタート。これに象徴されるようにayuoにしては珍しく、現在の状況への抗議の色が強く出ていました。とはいえ、決してあからさまなものではなく、音楽の内容自体はこれまでのayuoの歩みの延長線上にあるもの。時折仮面を着けて踊るパフォーマンスを披露したりと、独自の世界を展開していました。客席には父親の高橋悠治の姿も見えましたが、彼は今のAyuoの音楽をどう感じているのか、気になりますね。
アンコールは笹久保を迎えて、武満徹の「他人の顔」。笹久保のギターと立岩のパーカッションのノリが素晴らしく、原曲をアグレッシヴにしたスリリングな演奏が聴けました。サティ「ジュ・トゥ・ヴー」のヴォーカル版などもあったけど、やはりこの日のベストはアンコール・ナンバーでした。