アフリカン・ヘッド・チャージ『The Songs Of Praise』

Songs of Praise(紙ジャケット仕様)

Songs of Praise(紙ジャケット仕様)

最近久々に新譜をリリースしたアフリカン・ヘッド・チャージですが、代表作となるとやはりこの1枚でしょうか。ダブ・サウンドが、アフリカン・チャントと絶妙に調和したアルバムで、中心人物であるボンジョ・アイヤビンギ・ノアのもつ大らかさと、エイドリアン・シャーウッドによるクリアな音づくりが、ギリギリのところでまとまりをみせている様が面白い。スリルとリラックスという相反した要素の不思議な両立は、イーノ&デヴィッド・バーンによる『ブッシュ・オブ・ゴースツ』の発展形ではないかと思わせます。かつて細野晴臣が“クワイエット・ヒップ”なアルバムのひとつとして本作を選んでいたのも興味深いところですね。