ルシオ・マンテル『ミニアトゥーラ』

ミニアトゥーラ

ミニアトゥーラ

今年に入ってアルゼンチンものへの興味は「風と共に去りぬ」のよう、と下で書かれてしまっていますが(^^;)、今でもタワレコに行くと真っ先にチェックするのはアルゼンチンの棚なんですよ。というわけで、今日はアルゼンチンもの。
『ミニアトゥーラ』はかつてプログレ・バンドに在籍していた経歴をもつSSW、ルシオ・マンテルの2ndです。基本は彼のギターと独特の中性的な雰囲気を持つヴォーカルなのですが、そこにアンディ・インシャウスティによる多彩なパーカッションが曲に奥行きを、室内楽的で繊細なアレンジを施されたストリングスが優美さを加え、結果、先鋭さと甘美さがしっかりと両立した音楽がここに出来上がりました。カエターノ・ヴェローゾの傑作『リーヴロ』に近い感覚がありますね。でも、時折顔をのぞかせるフォルクローレ的なメロディーにアルゼンチンらしさを感じずにはいられません。こんな面白い音楽がまだまだ眠っているアルゼンチン、おそるべし。いやいや、とても無関心ではいられませんって。