王より飛車を可愛がる日記(9)

一ヶ月ぶりの「王より飛車を可愛がる日記」。これは基本的にへっぽこ将棋ファンが自己満足に浸るためのものなので、スランプになると書けないんです(^^;)。あんころさんとの激闘に勝利した途端に絶不調に陥ってしまい、将棋倶楽部24のレートがみるみる下降していきました。ずっと13級で踏ん張っていたのが14級に転げ落ち、15級になってもおかしくないところまで来てしまったのです。何をやっても勝てないので途方にくれていたとある休日、基本に返ろうと「寄せが見える本 基礎編」をじっくりと読み返しました。するとどうでしょう。突然すいすい勝てるようになり、久方ぶりに12級復帰。そしてついに自己最高レートを更新するに至ったのです。さすが名著。霊験あらたかです。ありがたや、ありがたや(^^;)。
その自己最高レートを更新した一局。先手で横歩取りに挑戦しました。

この作戦は事前に狙っていたわけではありません。本当はゴキゲン中飛車にしたかったのが、どうもそうさせてくれそうにないのでやむを得ず居飛車を選択し、横歩を取ってみたというのが正直なところです。ただyahooで一度この形で勝ったことがあるので、もう一匹のどじょうを探しに決断しました。相手は角を交換し、2五に打ち込んできました。飛車取りと角成りの両狙いです。ここで飛車を逃がしていたら馬をつくられ、飛車の活用の見込みが立ちにくいのでよくありません。さりとて飛車をただ取られていたらなお悪い。なので、「序盤は飛車より角」の格言に則って、飛車角交換を強要する3六飛を指しました。

もくろみ通り飛車角交換へ。そして双方居玉のまま戦いが始まりました。こちらは馬を封じ込められましたが、銀得を果たし、相手の龍を自陣から追い払うことに成功。そしてもう一枚の角を使い攻め立てます。私は一番好きな駒は角ですから、こういう展開は楽しいんですよね。

このままではジリ貧とみた後手は龍を切って打開を図りましたが、今度は取ったばかりの飛車で攻めます。守り駒を剥がし激しく相手玉に迫りました。いつのまにか最初は二枚角だったこちらが二枚飛車になり、相手が二枚角になったのが面白い。形勢はこちらが優位ですが、相手も攻防の香打ちから馬をつくってこちらの玉にプレッシャーをかけてきました。

しかし、もう慌てなくても大丈夫。香の利きを止めつつ王手をかけ、最後は二枚龍により逃げ場をなくして勝ちました。途中からはっきり優勢になったのは自覚してましたが、こちらも薄い陣形なので、ちょっとしたことでひっくり返ってもおかしくありません。最後まで慎重に指せたのが良かったと思います。

先手:風来坊
後手:Sさん

▲7六歩 △3四歩 ▲1六歩 △6二銀 ▲2六歩 △6四歩
▲2五歩 △3二金 ▲7八金 △6三銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲3四飛 △8八角成 ▲同 銀 △2五角
▲3六飛 △同 角 ▲同 歩 △2七飛 ▲3八銀 △2八飛成
▲5五角 △2四龍 ▲1一角成 △2二金 ▲3五角 △5四龍
▲5六香 △4五龍 ▲5三香成 △5二銀 ▲同成香 △同 飛
▲5三銀 △7二飛 ▲6四銀成 △5二金 ▲5三成銀 △3五龍
▲5二成銀 △同 玉 ▲3五歩 △2八角 ▲3七桂 △1九角成
▲2二馬 △同 銀 ▲4五桂 △4四銀 ▲3二飛 △4二香
▲2二飛成 △4五銀 ▲2一龍 △6二飛 ▲5一銀 △6四飛
▲6二金 △同 飛 ▲同銀成 △同 玉 ▲6一飛 △5三玉
▲3七桂 △2六角 ▲6四金 △4四玉 ▲2三龍 △3五角
▲6三飛成 △5一香 ▲4五桂 △同 玉 ▲3七歩 △5七角成
▲5四銀 △4四玉 ▲5三銀不成△4五玉 ▲5四龍
まで先手の勝ち