Ｍ.ウォードって渋い感じの
シンガー・ソングライターだと思ってたけど、こんなチャーミングな活動もやってたんだ。女優でもある
ズーイー・デシャネルと結成したユニットの２作目。作曲と歌がズーイーでアレンジとプロデュースがウォードという組み合わせです。昔どこかで聴いたことがあるような６０年代テイストのメロディーをもつ曲ばかりがずらりと並び、カヴァーもスキーター・デイヴィス「ゴナ・ゲット・アロング・ウィザウト・ユー」、ＮＲＢＱ「ライディン・イン・マイ・カー」、そして
ロネッツ・・・というより
ビーチ・ボーイズでおなじみの「アイ・キャン・ヒア・ミュージック」と渋いところをついてきます。Ｍ.ウォードのプロダクションも６０年代の雰囲気を過不足無く演出していてケチのつけようがありません。何よりも驚くべきことは、これだけ６０年代風にまとめてきているのに、企画モノといった印象や、ポップスマニアがつくったマニアックな音楽という感じが全くしないこと。聴いていると「いやあ、いい曲ばっかり入っていてたまらないね〜」と自然に微笑んでしまうんですよ。
She & Him - In the Sun (from the album Volume 2)
