ピチカート・ファイヴ『ボサノヴァ2001』
- アーティスト: pizzicato five,野宮真貴,小西康陽,高浪敬太郎,David Claton-Thomas,Al Nichol,小山田圭吾,John Barbata,Haward Kaylan,Mark Volman
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2006/03/31
- メディア: CD
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というわけで、個人的にはこのアルバムがピチカート最後の傑作。このころの彼らが呪文のように唱えていた「キャッチー」や「スイート」という言葉をコンパクトなポップ・ソングとして落とし込んだような楽曲がずらりと並び、多幸感をまきちらしています。ヒットした「スイート・ソウル・レヴュー」が街中でかかったのを初めて聴いたときは、くすんだ都会の風景ががらりと変わったような気がしたものですよ。「♪ヒナギクの花を髪に飾ろう ふたりのLOVE 永遠に(「ピース・ミュージック」)」なんて歌詞に、「今は60年代かよ!90年代の歌詞じゃねーよ!」とつっこみながらも頬をゆるませたのも懐かしい思い出。せこいリアリズムをふっとばすフィクショナルな輝きに満ち溢れている傑作だと思います。