小西康陽『ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixes 1996-2010』

ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixes 1996-2010

ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixes 1996-2010

先日ピチカートのアルバムを取り上げたのはこのアルバムが予想以上に良かったから。先にも書いた通り、90年代後半になって小西への関心は薄くなったので、このリミックス集に収められている曲について今回初めて接したのも多かったのですが、どれも小西作品らしい多幸感があって楽しめました。リミックスに原曲の過激な解体を期待している人にとっては、小西のリミックスはなんとも微温的な仕事に感じられるかもしれません。実際小西自身も自分のリミックスについて「音楽的すぎる」とどこかで発言していました。しかし、それは裏をかえせば小西がいかに原曲を大切にしてリミックスをしているかの証。小西のリミックスはそれ自体も楽しめるのはもちろんですが、原曲をもう一度聴き返したくさせるのです。私個人としては、和モノの曲にそれが顕著でした。「マツケンサンバ」、買いたくなりましたもの(^^;)。少年隊やSMAPも文句無く楽しくて、ジャニーズものでまるまる一枚リミックス集をつくってくれたらとも思いました。