シャルロット・ゲンズブール『IRM』

IRM

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今日はこれからコンサートに行く予定でしたが、どうも体調すぐれず断念。なので前から気になっていたこのアルバムについて書きます。
シャルロット・ゲンズブール3年ぶりの新作はベックとの全面的なコラボレーション・アルバム。前作とは音楽性や音の質感がガラリと変わっていて驚かされますが、前作『5:55』が“普通によくできたポップ・アルバム”だったのに対して、こちらは“刺激的なロック・アルバム”です。エスニックな香りをはなつゴツゴツしたリズムとぶっきらぼうなエンディングの曲が多く、そのあまりにそっけない終わり方が妙に後を引きます。シャルロットのヴォーカルもウィスパーなだけではなく、力強さを感じさせる瞬間もあり、表現の幅がここにきて広がってきました。確かに父親であるセルジュ・ゲンズブールゲンズブール・パーカッションズ』を彷彿とさせるアルバムですが、私の中ではもうこちらの方が父親の音楽よりはるかに魅力的に響いています。

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