デヴェンドラ・バンハート『ホワット・ウィル・ウィー・ビー』

ホワット・ウィル・ウィー・ビー

ホワット・ウィル・ウィー・ビー

“フリー・フォーク”という言葉はとっくに死語と化していたと思っていたら、先日創刊された「ユリシーズ」という雑誌がいきなり特集を組んでいて驚きました。その“フリー・フォーク”を象徴する存在、デヴェンドラ・バンハートの2年ぶりとなる新作が本作です。ドノヴァンがブラジルやアフリカに迷い込んで作ったような独特の音楽性は相変わらずですが、ミステリアスな雰囲気が減って、明るさ、親しみやすさが増したように感じます。とはいえ「16th & Valencia Roxy Music」のような謎めいたタイトルの曲もあったりして容易に尻尾をつかませてはくれません。