ドノヴァン『ハーディー・ガーディー・マン』

Hurdy Gurdy Man

Hurdy Gurdy Man

1968年作。タンブーラの響きと呪文のように繰り返される「ハーディー・ガーディー」や「ローリー・ポーリー」の言葉で異次元の世界に連れ去るタイトル・チューン、ドローンに乗せて気だるく歌う「Peregrine」といきなり続く。ビートルズの面々と一緒にインドに行って、このような曲が入ったアルバムを出す分かりやすさが良いところ。初期のキング・クリムゾンがカヴァーしていた「Get Thy Bearings」に象徴されるような、重心が低いサウンドとモワっとした音質が独特の雰囲気を醸し出しています。そんな中にあってイメージ通りの愛らしい小品「Jennifer Juniper」や「The sun is a very magic fellow」が心和ませる。まとまりがあるような、ないような不思議なアルバムですが、彼の代表作のひとつといえるでしょう。個人的に聴いた回数はこのアルバムが一番かもしれません。ボーナス・トラックに「Poor cow」や「Lalena」といった名曲が含まれているのもうれしい。
ところでドノヴァンは国内盤のリマスターは出ないの?

Donovan - Hurdy Gurdy Man