松田聖子『Tinker Bell』

Tinker Bell(DVD付)

Tinker Bell(DVD付)

プリンスに続く“再発盤から1枚だけ買ってみました”シリーズ(続きは多分ない)。
彼女もいいアルバムが多いので、どれにするか迷いましたねえ。ジャケット的には『ユートピア』。ナイアガラー的には『風立ちぬ』(id:meikanさんが8/18の日記で取り上げています)。初期の瑞々しさも捨てがたい・・・そんな中で、最終的には個人的に松本隆とのコラボレーションが頂点に達したと思われる本作を選びました。
1984年に発表されたアルバムで、「時間の国のアリス」「Rock'n Rouge」の2曲のシングル・ヒットを収録しています。前年の彼女は「ガラスの林檎」「Sweet Memories」、「瞳はダイアモンド」のヒットで、単に可愛らしいだけではない、しっとりした大人の世界も表現できる実力があることを印象づけていました。その成果を踏まえて再び、アイドル的なファンタジックな世界観に舵を取ったのが本作。作詞はもちろん全て松本隆。作曲陣は林哲司南佳孝尾崎亜美呉田軽穂、大村雅明と鉄壁の布陣で隙がありません。ファンタジーがテーマでありながらもサウンドは意外にシンプルでソリッド。装飾はかなり控えめで、松田聖子の表現力をスタッフが信頼していることを感じさせます。実際ここでの聖子の歌唱はアイドルとしての可愛らしさと歌手としての成熟が絶妙のバランスで両立していて、特に終曲「Sleeping Beauty」はこの時期の彼女を代表する名曲・名唱といえるでしょう。
・・・ちょっと誉めすぎたかな(^^;)。いや、やはりこれはじっくり耳を傾けることができるいい作品だと思います。私にとっての松田聖子最高傑作。










忘れていましたが、今日でこの日記も満6年となりました。最近は更新ペースが若干落ちていますが、7年目もマイペースで続けていく予定なのでこれからも宜しくお願いします。