ブライアン・ブレイド『ママ・ローザ』

ママ・ローザ

ママ・ローザ

予備知識なしで聴いたらまずドラマーのソロ・アルバムとは思えない点で高橋幸宏かしぶち哲郎に通じるところがある、ブライアン・ブレイドの新作。つまりシンガー・ソングライターとしての側面を主張したアルバムです。ただし、幸宏やかしぶちのようなヨーロッパ趣味はこちらにはなく、ブルースやフォークに根ざした音楽性です。その点では本作にも参加しているダニエル・ラノワのソロの方と親近性が高い。サウンド面においても太いベースによる空気感、浮遊感が実にラノワっぽくて、ラノワのソロ好きの私としてはもちろん大歓迎です。聴くほどに味が出てくる佳作。