グレゴリー・アンド・ザ・ホーク『モーニー・アンド・キッチ』

モーニー・アンド・キッチ

モーニー・アンド・キッチ

ジャケ買いです。ニューヨーク生まれの女性シンガー・ソングライターメレディス・ゴドルーによるアルバムですが、シンガー・ソングライターという言葉から連想されるイメージを避けるため“グレゴリー・アンド・ザ・ホーク”名義で活動しているとのこと。なるほどいくつか弾き語りを基調とした曲も収録されていますが、ここで聴かれるサウンドマイス・パレードことアダム・ピアースのプロデュースによって、ポスト・ロックシューゲイザー色が濃いものになっています。かなりエッジのあるサウンドでもメレディスの可憐なウィスパー・ヴォイスが埋もれることがなく、ちゃんとアルバムの主役として機能しているのがさすがですね。そして声の可愛さもさることながら、人懐こく、やわらかいメロディーをもった曲を書けるのが彼女の一番の魅力です。新しさはあまりないかもしれませんが、今の時代ならではの歌ものアルバムの佳作だと思います。