アル・グリーン『フリー・ソウル・ザ・クラシック・オブ・アル・グリーン』

小坂忠を聴いていたら無性に聴き返したくなった一枚です。アル・グリーンがポップスターとして絶大な人気を誇っていた時代から選曲したベスト盤ですが、小坂忠の新作はこの辺りのサウンドを意識してるのでしょうかね。歌い方も経歴もどことなく似てますし。もっとも小坂のような親密な雰囲気はアルには感じませんが、アルの歌唱には小坂にはないエロスがあります。この違いが面白い。
ところでウィリアム・ディボーンのアルバムを取り上げたときにも書きましたが、この頃のソウル・ミュージックの乾いているけど無味乾燥には陥らない、ニュアンスに富んだサウンドの心地よさって凄いですね。楽理だけでは説明しきれない音楽のマジックがここにはあります。