ソウル・コフィング『ルビー・ヴルーム』

ルビー・ヴルーム

ルビー・ヴルーム

なぜか70〜80年代の音楽よりも90年代前半の音楽の方が遠い昔のように感じてしまう昨今ですが(^^;)、このアルバムは1995年作。ミッチェル・フルームとチャド・ブレイク関連のものを追っていた中で出会った一枚でプロデュースがチャド・ブレイクでした。ウッド・ベースとドラムスのリズム隊による、ジャジーかつワイルドなグルーヴは今聴いても充分に刺激的。そこにラップと歌の中間的なヴォーカルがやさぐれた感じで絡みます。音が独特の汚れ方をしている辺りにロー・ファイ・ブームの名残を感じずにはいられません。当時はG.ラヴ&スペシャル・ソースとよく比較されていましたが、ソウル・コフィングにはサンプラー使いがいたことがG.ラヴと大きく異なるところ。フレーズ・サンプリング的な使い方ではなく、サウンド・エフェクト的な飛び道具としてあくまで活用していたのが面白く、うまくはまったときは時間をぐにゃりと捻じ曲げたような効果を曲に与えていました。