第56期王座戦第2局 羽生王座vs木村八段

竜王戦挑戦者決定戦、王座戦と戦いが続く羽生と木村。将棋の内容は毎回手に汗握る熱戦となるのですが、勝利の果実をもぎとるのはいつも羽生。この日も例外ではありませんでした。矢倉模様の序盤からすぐに力戦になったのですが、羽生王座は大駒を2枚とも早々に手放してしまったので、初級者の私にはこれでどうやって勝つつもりなんだ?と不思議でなりませんでしたが、緊迫した形勢のまま戦いは終盤に向かいました。控え室での検討陣によると木村八段が勝つ手が何度か指摘されていたのですが、残念ながら木村八段はそれに気づかず、最後の最後まで粘ったものの、羽生王座が勝利し2勝目をあげました。
将棋を少しでも指したことのある方ならわかると思うのですが、将棋の負けは運などのせいにできず、自分に全部敗因がのしかかってしまうので、本当に辛いんですよね。私のような初心者に毛の生えた程度でもそうなのですから、トップ棋士、しかもタイトル戦の大一番で勝ちの可能性があった勝負を逃したときの悔しさはいかばかりでしょうか。局後、逆転の可能性があった手を指摘された木村八段は観戦記によると『「……いやっ!! そうか!! なんだよ、逆転もいいところじゃないか!! なんだよ、ひどいね……!!」手ぬぐいで目を覆い、しばらく顔をあげなかった。「聞かなきゃよかった……。なんだよ、ひどいね……」』と悔しさを隠せなかったそうです。中継ブログには手ぬぐいで顔を覆っている写真が掲載されていますが、あまりに悲痛で見ていると切なくなってしまいます。ついにカド番に追い込まれた木村八段。さすがに羽生王座を相手にここから3連勝というのは厳しいでしょうが、なんとか意地を見せて欲しいものですね。それにつけても羽生の強さよ・・・。

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