ルシアーナ・ソウザ『ザ・ニュー・ボサノヴァ』

ザ・ニュー・ボサノヴァ

ザ・ニュー・ボサノヴァ

ポップスの楽曲をボサ・ノヴァのスタイルでカヴァーしたアルバム・・・・と書いているだけで「またかよ!」と言いたくなってしまうくらいありふれたコンセプトですが、ここで聴くことができる、シャーデーを思わせるしっとりとした歌唱と気品は一聴の価値ありです。取り上げられた楽曲もジョニ・ミッチェル、スティング、レナード・コーエンスティーリー・ダン等の洗練された響きを持つものが意図的に選ばれており、2曲目の「ネヴァー・ダイ・ヤング」では作者のジェイムス・テイラーとデュエットも披露している贅沢なアルバム。「20世紀後半の最高のソングライターたちを見せる曲を取り上げたい」という思いで制作されたそうですが、個人的にはその中にランディ・ニューマンも加わっていることがうれしかった一枚でした。