石井眞木作品集

石井眞木作品集

石井眞木作品集

2003年に66歳の若さで急逝した石井眞木の作品集。舞踏家の父のもとに生まれ、伊福部昭に師事した経歴をもつ石井はダイナミックな作風が特徴です。このアルバムは彼の作風を端的に表している3曲を収録。1曲目の「半透明の幻影」はオーケストラのための作品。動と静が劇的に交錯する音楽で、プログレ・ファンにも好まれるかもしれません。2曲目の「サーティーン・ドラムス」は打楽器奏者にとっては古典ともいえる作品で、13個の皮膜打楽器のみを使用しているのが特徴。音色の多彩さをあえて抑えることで、複雑でありながら躍動的なリズムの面白さで耳を惹きつけます。アフリカン・ドラムや、鼓童富樫雅彦等にも通じる響きがそこかしこで感じられる、打楽器好きにはたまらない音楽です。そして最後は尺八と二十弦筝のデュオ「遥かなり、遭遇」。1993年の作品ですが、西洋音楽と伝統邦楽の邂逅という意識もかつてと現代では変化していることを踏まえて作曲されたもの。