ケネディ・クワイア『ヘヴンリー・ビートルズ』

ヘヴンリー・ビートルズ

ヘヴンリー・ビートルズ

最近のお気に入りのひとつ。アルゼンチンを拠点として活動している総勢500名の大所帯、ケネディクワイアの女声陣のみによって録音されたビートルズ・カヴァー集です。コーラス・アレンジはクワイアの生みの親でもある、ディレクターのラウル・フリッチェが手がけています。私はこのクワイアの名前は初耳だったのですが、既に25年のキャリアを誇り、世界各地でコンサートを度々行い、ユネスコにより「カルチュラル・ランドマーク」に指定されたという栄誉も受けているそうです。
女性陣のみといっても300人以上のメンバーで録音されたというこのアルバムですが、コーラスは予想以上に透明感があり、リード・ヴォーカルは可憐な歌声を聴かせてくれます。サウンドにはオーソドックスながらもほどよくポップなアレンジが施されていて堅苦しい印象は与えません。もちろんハーモニーには大人数ならではの厚みがあるのですが、決して大人数の迫力で押しまくるのではなく、曲全体を包み込むようなドリーミーで柔らかい響きになっている所に好感を抱きました。季節柄クリスマス・アルバムとしても使えそうなビートルズ作品集です。


「アクロス・ザ・ユニヴァース」のPV(?)がありました。