ブライアン・フェリー『ボーイズ・アンド・ガールズ』

ボーイズ・アンド・ガールズ(紙ジャケット仕様)

ボーイズ・アンド・ガールズ(紙ジャケット仕様)

ブライアン・フェリーのソロ作、待望のリマスター&紙ジャケ化です。どのアルバムも一定の水準以上の出来ですが、代表作といえばやはりこのアルバムとなるでしょう。ロキシー・ミュージックの最終作にして傑作『アヴァロン』に続いて発表された作品で、腕利きのミュージシャンを大量に起用し、エア・スタジオやコンパス・ポイント・スタジオ等でレコーディング。ミックスはボブ・クリアマウンテンがパワーステーションで行うといった具合に、当時の最先端をいく製作体制で生み出された一枚ですが、時代を超えた完成度の高さを誇っています。基本的に『アヴァロン』の延長線上にあるサウンドですが、こちらの方が密度が濃い。そのため『アヴァロン』にあった幽玄ともいえる空間感覚は後退しましたが、その分リズムのうねりが前に出てきて、ソウル色がぐっと押し出されているように今では感じます(発売当時は“ダンディズム”や“ヨーロッパ的美意識”というイメージに強く囚われていたので、あまりソウル色を感じ取ることは出来ませんでした)。ジミー・スコットがカヴァーした「スレイヴ・トゥ・ラブ」や、日本でもヒットした「ドント・ストップ・ザ・ダンス」も収録されたこのアルバム、“ブライアン・フェリー最初の一枚”にぴったりといえるでしょう。

You Tube で見るブライアン・フェリー(『ボーイズ・アンド・ガールズ』より)

Slave To Love


Don't Stop The Dance