ヤング・マーブル・ジャイアンツ『コロッサル・ユース』

Colossal Youth & Collected Works

Colossal Youth & Collected Works

最近27年ぶりに再結成したというニュースが飛び込んできた伝説のグループの、今のところ唯一のアルバム。“若き大理石の巨人”という堂々としたグループ名ですが、この巨人はほとんど骨と皮だけで出来ています。切り詰めに切り詰めたミニマムこの上ないサウンドには『ジョンの魂』通じるものを感じてしまう(おそらくこんなことを思うのは私ぐらいでしょうが・・・)のですが、感情の起伏を全てぶつけてくる気迫に満ちたジョンのヴォーカルに対し、アリソンの歌唱はどの曲でもどこかそっぽを向いて歌っているかのようなクールな佇まいがあります。おそらく彼らの音楽はその出発点から既に“Dream is Over”という地平にたっていたのではないだろうか・・・などと様々な考えに誘ってくれるユニークな輝きを放つアルバム。