八木美知依/ インゲブリグト・ホーケル・フラーテン / ポール・ニルセン・ラヴ『Live ! at Super Deluxe』

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ライヴ!アット・スーパーデラックス(紙ジャケット仕様)

ライヴ!アット・スーパーデラックス(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: インゲブリグト・ホーケル・フラーテン,ポール・ニールセン・ラヴ八木美知依,八木美知依,インゲブリグト・ホーケル・フラーテン,ポール・ニールセン・ラヴ
  • 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
  • 発売日: 2006/07/23
  • メディア: CD
  • クリック: 20回
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フリー・ジャズの魅力がぎっしり詰まった、息を飲むかのようなインタープレイが繰り広げられる49分間。十七弦箏、二十弦箏を操る八木美知依ノルウェー最高のジャズ・グループAtomicのリズム隊による、2005年4月8日の演奏を収録したライヴ・アルバムです。
事前にサウンド・チェック程度の音合わせしかしていない、ほぼ白紙の状態でスタートしたセッションということですが、ノルウェー勢が次から次へと繰り出すリズムの波状攻撃に一歩も引かずに切り結ぶ八木の演奏が凄まじい。箏が日本の伝統的な楽器だからといって、わかりやすいオリエンタリズムを演出しようとは3人の誰一人として考えていません。激しい場面もあれば静かな展開もあるけれど、一貫して高いテンションが張り詰められています。優れたフリー・ミュージックにしばしば見られるように、聴いている間はこの先どうなるのか、どんな収束を迎えるのかが全く予想がつかないのですが、後から振り返ってみるとあたかも最初から展開が設定されていたかのような、ドラマティックな音楽であったように感じられるのです。だから、これは決して難解な音楽ではないと思いますよ。ジャズファンやプログレファンなどに限らず、スリリングな音楽を聴きたいと思っている方全てに自信をもって推薦できるアルバムです。

関連リンク

八木美知依のことなら、何といってもid:hibikyさんの日記『士はおのれを知る者のために死す』をご一読あれ
http://d.hatena.ne.jp/hibiky/
<過去の日記から>
・エネルギーにはやや欠けるけど、箏の多彩なアンサンブルが楽しめます。
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20031206

・私が初めて体験した八木美知依のライヴ・レポ
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20060531

・なんと3枚組!これも聴き応え充分なアトミックのライヴ・アルバム
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20050806