リー・モーガン『コーンブレッド』

コーンブレッド

コーンブレッド

リー・モーガンはどんなときでも「かっこいいぜ!」と唸ってしまうような演奏をする人。このアルバムも例外ではありません。ホーン陣にジャッキー・マクリーンハンク・モブレーというブルーノートの“顔”的な存在のプレイヤーを迎え、リズム隊もピアノにハービー・ハンコック、ベースにラリー・リドレー、ドラムにビリー・ヒギンズといった強力な布陣で快調な演奏を繰り広げています。
ジャズ・ロックのタイトル・チューン「コーンブレッド」と続く「アワ・マン・ヒギンズ」はモーガン、マクリーン、モブレーによる厚みのあるホーン・アンサンブルが魅力的です。ブリリアントでファンキーなモーガン、じわじわと攻めるモブレー、グルーヴィーなマクリーンと各自のソロも個性全開。一転スローなボッサ「セオラ」、唯一のスタンダード・ナンバー「イル・ウィンド」ではハンコックの美しいタッチと理知的なソロが光ります。最後の「モスト・ライク・リー」はモーガンの作曲のセンスを感じさせるナンバー。といった具合に全5曲、小粒ながらもモダン・ジャズの楽しさを満喫させてくれる充実した1枚となっています。

関連アルバム

<過去の日記から>
モーガンとショーター在籍時代のジャズ・メッセンジャーズの傑作
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20060719

ジャッキー・マクリーンがスタンダードを吹きまくる
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20060411

ハンク・モブレーの楽しさあふれる一枚
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20060413