シャーリー・コリンズ&デイヴィ・グレアム『フォーク・ルーツ、ニュー・ルーツ』
- アーティスト: シャーリー・コリンズ・アンド・デイヴィ・グレアム
- 出版社/メーカー: ヴィヴィッド
- 発売日: 2005/11/02
- メディア: CD
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1964年に発表。デイヴィのギターとシャーリーのヴォーカルだけという極めてシンプルなサウンドながら、今聴いても全然古びたところが無いことに驚かされます。トラッドを歌うシャーリーの気品ある歌声はそれだけでも充分に古典的価値を作品に与えていますが、それに対するデイヴィのギターのなんと冴え渡っていることか。時にブルージーに歌にからみつき、時には軽快にスイングするなど変幻自在の演奏が素晴らしい。トラッドが続く中にソロでセロニアス・モンク「ブルー・モンク」やインド音楽っぽい自作曲「リフ・マウンテン」を演奏したりしているのですが、それが自然にアルバムの中に溶け込んでいるのが凄い。ペンタングルのジョン・レンボーンとバート・ヤンシュの役割をひとりでこなしているようなものです。“英国フォーク史上最重要の作品”と呼ぶ人がいるのもむべなるかな。これこそ真のプログレッシヴ・ミュージックと呼ぶにふさわしい名作ですね。