モーニング娘。「レインボー7」

ASAYAN時代から見続けてきたとはいえ最近はかなりハロプロに対する関心も薄れていて、正直このアルバムはスルーするつもりだったんですね。だけどhttp://www15t.sakura.ne.jp/~andy/diary/diary-top.htmでのAndyさんやid:caldesacさんのレヴューを読んで、もう少しつきあってみるか、と思い直し、うまい具合にタワレコのポイントカードが満点になったこともあり入手しました。


・・・で、聴いてみたのですが、おお、なかなかいいじゃないですか。全体にまとまりがあって「セカモ」に通じるものを感じます。単体で聴いたときはどうにも物足りなかったシングル3曲がアルバムの中になじんでいる(裏を返せばそれだけ突出した出来ではなかったといえるかもしれませんが・・・)。これまでのアルバムにあった力任せで強引に押し切っているだけのような曲が見当たらないのも個人的には好印象でした。


とはいえ、勿論おとなしい「それなり」の曲だけで構成されているわけではありません。道重“重ピンク”さゆみと久住“こはっピンク”小春の師弟コンビによる「レインボーピンク」はアルバム中盤で効果的なフックの役割を果たしているテクノ歌謡の佳曲。三人祭「チュッ!夏パ〜ティー」を彷彿とさせる、オールディーズ・タッチのメロディーがツボにはまりました。MC部分は何度聴いても気恥ずかしくなるんだけど、これがないと魅力が何割か減ってしまうのも確か。


そしておそらくコンサートでは最後に歌われるであろう、メンバー全員のセリフがちりばめられた「さよなら SEE YOU AGAIN アディオス BYE BYE チャッチャツ!」。「ダディドゥデドダディ!」を連想せずにはいられないのですが、♪シャラ〜ンラ ラララ〜のユニゾン・コーラスにムーンライダーズの幻影がよぎる(笑)。実際「幸せな野獣」と「スカーレットの誓い」と「スペース・エイジのバラッド」を足して3で割ったような曲ですよ、これ。つい口ずさんでしまいそうになります。これがあるから、後に続く埋め合わせ的な2曲がアンコール・ナンバー的なポジションとなって、アルバムの世界の一部を為すように聴こえるんですね。


さすがにかつての輝きをモーニング娘。が取り戻すのは難しいと思うけど、まだまだがんばっているな、と思わせるには充分な出来栄えでした。この調子でさらに充実した活動を続けてくれれば、と思います。