スパークス「ハロー・ヤング・ラヴァーズ」

Hello Young Lovers

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スパークスの新作がめでたく国内盤でも発売となりました。何をやってもスパークススパークスなのですが、今作はもしかしたら新たなファンが増えるかも?なんて思わせる久々の充実作。力入ってます。
まず、ジャケットに「らしさ」が戻ってきました。ウサギ尽くしでキワモノ寸前。
前作は→Lil Beethovenとかなり地味でしたからね。
これだけでも手ごたえを感じさせます。イケる!という予感がわいてきます。
そして期待通り、内容も前作をスケール・アップさせた聴き応えのあるスリリングな作品です。前作から顕著になってきた、ストリングス系のサウンドを多用したドラマティックな曲調を受けついでいるのですが、前作よりも曲の出来が断然いい。そしてギタリストとドラマーが新たに参加したことでロック的ダイナミズムも加わって躍動感数倍増しとなりました。全体にわたってラッセル・メイルの多重録音による分厚いコーラスがこれでもかというくらい響き渡る。ゴージャズなのにどこかキッチュな感覚は彼等にしか出せない味でしょう。キティちゃんについて歌った「Here Kitty」なんて曲もあるなどユニークな歌詞も健在。国内盤には対訳もついているのでより深くスパークス・ワールドを堪能できます。再来日してくれないかな?