ディス・ヒート「This Heat」

this heat

年の初めから強烈な再発が続きます。チャールズ・ヘイワードが在籍していた伝説的なグループの1stです。個人的にはクワイエット・サンも大好きなのですが、やはりチャールズ・ヘイワードといえばこのバンドでしょう。ダブやテープ・ループを駆使して創りあげた巨大な音響彫刻。「メタル・ボックス」の頃のPILと、キング・クリムゾンと70年代マイルス・デイヴィスを強引に混ぜ合わせてリミックスしたような・・・いや、人によってはもっと様々な要素を見出すことも可能でしょう。ヘイワードの繰り出す強靭なビートがカオスとコスモスのせめぎ合いを支えて、かろうじてこの音楽をポップの岸辺に繋ぎ止めている様がこの上なくスリリング。毎日聴けるような音楽じゃないけれど、一家に一枚持って置きたいディス・ヒート。これはできるだけ大きな音で聴きたい(ここ数日取り上げたアルバムはどれもそうですけど)作品です。