ノイ!のミヒャエル・ローターと
クラスターが合体してできたユニットが
ハルモニア。2作目となる75年発表の本作ではドラムに
グル・グルのマニ・ノイメイヤーが参加して、さながらジャーマン・
プログレのスーパー・バンドといった体を為しています。とはいっても出てくる音はあきれるくらい明るく、伸びやかで屈託のないもの。3曲目の「上昇と下降」がハンマービートとローターのギターのせいでややロックっぽく聴こえるのですが、全体としてはぬくぬくとした温泉気分的
電子音楽。電子音にカエルの鳴き声が挿入される最後の「ビスケット」なんて
エレクトロニカとしかいいようがありません。あまりの邪気のなさが心地よくもあり、時として不気味に感じることもある、私にとってはかなり不思議な音楽です。まあ、彼等はほのぼのしているからいいけれど、邪気のないままやたらとハイ・テンションなラ・
デュッセルドルフになると時々ついていけなくなってしまいますね(でも今度出る紙ジャケは買うけれど)。