倉橋由美子死去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050613-00000218-kyodo-ent
最近は小説でもエッセイでもこちらとあの世を行き来するような作風になっていたし、お体が弱いことは承知していたのですが・・・やはり好きな作家が亡くなるのはさびしいものですね。
初期の小説で好きなのは「聖少女」。それ以降では「スミヤキストQの冒険」や「アマノン国往還記」といった長編よりも、桂子さんが主人公の連作、とりわけ文体が吉田健一に似てきたころからの中短編が好みです。「ポポイ」や「夢の通い路」といった作品はこの人ならではの乾いた味わいが魅力的でした。合掌。

松岡正剛 千夜千冊第1040夜「聖少女」

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1040.html

この作家にはもっと大掛かりな思想があるとも感じる。それをここでは言い当てるようなことはしないけれど、一言だけ暗示しておけば、それこそ「少女のオントロジー」が最大限に凝縮された文学思想になったということではないかということだ。