ペンタングル「ペンタングル」(asin:B0002B57LE)

ペンタングル

フォーク・ファンよりもジャズ・ファンにこそ耳を傾けて欲しい、ペンタングルの1st。小西康陽も、フォークと思って遠ざけていたけど実はジャズだったんだ!と絶賛してました。私が聴いているのがリマスター盤だからかもしれませんが、4トラックで録音されたというのに、音がとても良いです。特にテリー・コックス(ドラムス)のブラシ・ワークが生々しい。ダニー・トンプソンのベースもアルコ・プレイを披露したりと絶好調。そしてバート・ヤンシュ、ジョン・レンボーンのツイン・ギターが絡み、ジャッキー・マクシーの透明感ある声が流れる。これが全部アコースティック楽器によるアンサンブルなのですからたまらなくクールかつヒップ。バンドとしてのサウンドが完成したのは3rd「バスケット・オブ・ライト」で、もちろん名作だけど、音楽好きに新鮮な衝撃をに与え続けるのはこの1stの方ではないでしょうか。バート・ヤンシュとジョン・レンボーンのスリリングなインタープレイを聴いていると、ロバート・フリップは80年代キング・クリムゾンのアイデアをここから得たのではないのか?なんて思ったりもするのです。