トゥーツ・シールマンス&ケニー・ワーナー「この素晴らしき世界」(ASIN:B00005S74T)

トゥーツ


ビル・エヴァンスからクインシー・ジョーンズジャコ・パストリアスに至るまで多くのミュージシャンに愛され、尊敬されているトゥーツ・シールマンス。80歳を越えても彼のハーモニカの調べは人を魅了せずにいられません。来日公演を一度聴いたことがありますが、誠に温かい心安らぐ一刻で、ハートウォーミングという言葉がこれほどふさわしい音楽を奏でる人はそうはいないのでは、と思わせるものがありました。多くの録音を残しているトゥーツですが、今回とりあげたのはピアノ(一部シンセ・ストリングス)のケニー・ワーナーとのデュオ。スタンダード中心の選曲で、シナトラ、ビル・エヴァンス、ミッシェル・ルグラン、ディズニーはそれぞれメドレーで演奏されます。他にも「枯葉」、チャップリン「スマイル」、バッハ「シシリエンヌ」、サッチモ「この素晴らしき世界」と今更説明の必要がない名曲がずらり。それらがケニーのピアノと、トゥーツのハーモニカでたっぷりと奏でられるのですから、素直にその調べに酔うだけです。冒頭に置かれたハービー・ハンコックの名曲「ドルフィン・ダンス」の優雅なこと!