デューク・ピアソン『スイート・ハニー・ビー』

スイート・ハニー・ビー

スイート・ハニー・ビー

デューク・ピアソンというと『プロフィール』や『テンダー・フィーリング』といったリリカルなピアノ・トリオのアルバムが印象的ですが、大きな編成でのアルバムにも佳品を多く残しているのですね。66年発表のアルバムもそのひとつで、フレディ・ハバート、ジョー・ヘンダーソン、ジェイムズ・スポールディング、ロン・カーター、ミッキー・ロカーといった実力者のサポートを得て制作された楽しい一枚になっています。
ここでのピアソンはピアニストとしてよりも作・編曲面で才能を発揮。全曲オリジナルですが、どの曲も親しみやすいメロディーを持っています。メンバー達も曲の良さをそれぞれの個性でふくらませた伸びやかな演奏でピアソンに応えており、なかでもスポールディングが演奏するフルートの清涼感が、この時期に聴くのにふさわしい快適さを提供していますね。