２本のトランペットとオルガンからなるトリオの２ｎｄ。音数をぎりぎりまで絞り込んだミニマルな音楽なんだけど、厳しさよりもほのぼのとした温かさを感じるのが特色です。ミニマル、と先に書きましたが、ここで聴こえる音楽はミニマルや
アンビエントといった安易なレッテル貼りをひょうひょうとすりぬけていくしたたかさを―いや、したたか、なんて書くと安直ですね。事前にコンセプトや方向性は練りこんでいるのでしょうけれど、出てきた音は下手な作意を感じさせず、ただそこに在る、といった風情で響いています。耳あたりは良いけれど、あっけらかんとした響きのなかからそっと聴く者の音楽観を問いかけているような、そんな音楽。
