ジャクソン・ファイヴ『フリー・ソウル・ジャクソン・ファイヴ』

フリー・ソウル : クラシック・オブ・ジャクソン・ファイヴ

フリー・ソウル : クラシック・オブ・ジャクソン・ファイヴ

マイケル死去のニュースには驚きました。彼を初めて知ったのはちょうど『スリラー』が大ヒットしたころ。ただ、あまりに周囲が騒ぐのでひねくれていた私はあまり好きじゃない、というつもりでいました。“つもり”と書いたのは「ビリー・ジーン」や「ビート・イット」、ポール・マッカートニーと共演した「セイ・セイ・セイ」などはつい口ずさむことが多かったし、ダンスもやはりすごいものだ、と内心感じていたからです。その後、音楽よりもスキャンダルの方が中心に語られるようになったことにより、徐々に彼の曲を口ずさむこともなくなっていきました。ようやく最近になって『オフ・ザ・ウォール』などの良さを改めて認識する機会があったりしたのですが・・・。
今手元にある彼の音源は『オフ・ザ・ウォール』とこのジャクソン・ファイヴのベストだけです。幼いマイケルの生命力に溢れた、生きる喜びを全身で表現しているようなヴォーカルを聴き続けていくうちに、ようやく当初はどこか現実感が希薄だった彼の死の知らせがに重みをもって迫ってきました。スキャンダルやゴシップの壁を取り除いて、改めて彼が残した音楽そのものに耳を傾けたいと思っています。