YOKO KANNO SEATBELTS 来地球記念コレクションアルバム スペース バイオチャージ
- アーティスト: YOKO KANNO SEATBELTS,奥井亜紀,AKINO,Scott Matthew,Origa,May’n,Gabriela Robin,RaJu Ramayya,steve conte,Origa with Heartsdales,山本千夏
- 出版社/メーカー: flying DOG
- 発売日: 2009/05/27
- メディア: CD
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ミュージック・マガジンの最新号がいきなり
菅野よう子特集なので何事かと思ったら、7月7日に埼玉アリーナでライヴを行うんですね。そして、そのライヴの“予習用”として編まれたのがこの3枚組ベスト盤です。
坂本真綾のアルバムやいくつかのサントラ盤でその多彩さはある程度知っていたとはいえ、こうしてまとめて音源を聴くと改めて彼女の迸る才能に圧倒されます。壮大なオーケストラ曲に始まり、切れ味鋭いビッグ・バンド、トライバルなビートに
ブルガリアン・ヴォイスが絡む怪しげな
エスニック・ミュージック、ギターがうなるロック・チューン、直球のアイドル・ポップス、ファニーなコミック・ソングなどなど正に行くところ可ならざるは無しの勢い。純粋なソロ・アルバムが無いというのには驚きましたが、ここまでなんでもやれちゃうと、かえって「自由につくれ」といわれても困っちゃうのでしょうね。サントラやCMという制約を逆手にとって自由に想像力を羽ばたかせる人なのだと思います。アニメのサントラが多いため、知る人ぞ知る存在なのかと漠然と思っていたのですが、
ミュージック・マガジンを読むと、韓国のク
リエーターにも大きな影響を与えているとあるし、更に以前ここでも取り上げたシアトルのバンド、フリート・フォクシーズも彼女のファンだというのですから驚きです。アニメなのに、じゃなくてアニメだからこそ日本を超えてファンが広がっているのかもしれませんね。アニメのサントラというのは、そのアニメの放映が終わるとたいてい店の棚から消えてしまうことが多い。現に横浜の
タワレコは
菅野よう子コーナーを設けていたけど、並んでいたのはこのアルバムと
マクロスF関連のアルバムだけでしたからね。だからこそ、私のようにアニメにうとい、遅れてきた菅野ファンにとってはこのアルバムは実にありがたいアイテムなのです。
細野晴臣の歌謡BOXと双璧を為す、今年上半期のアンソロ
ジーの傑作。細野歌謡BOXと同じ6枚組でもよかったのになあ。
そんな菅野よう子の振り幅の大きさを示す代表曲を2曲選んでみました。
なるほどライヴはこんな感じになるのか。かっこいいですね。最近は高校のブラス・バンドの課題曲にもなっているとか。なるほど、これは吹いてみたくなるよね。
これは『スペース・バイオチャージ』には収録されていないのですが、昨年の邦楽ベスト・シングルでしょう。作詞が松本隆というのにびっくり。80年代松田聖子ファン必聴。