タイトルは「おまえ百までわしゃ九十九まで」と訳せばピッタリなディランの新作。
英米で初登場1位というから驚きです。
ロス・ロボスのデヴィッド・イダルゴが
アコーディオンを弾きまくっていて、ブルースを基調とした曲も多いこのアルバムに、テックス・メックス的な甘さを加えているのが大きな特徴といえるでしょう。個人的には2曲目「ライフ・イズ・ハード」に一時期の
ライ・クーダーを連想したりしました。メロディーもこれまでに比べて親しみやすいのが多くて、ディランには珍しくくつろいで楽しめる仕上がりです。その点に物足りなさを感じる方もいるかもしれませんが、こんなディランもあっていい。愛聴盤になるかどうかはもう少し聴き込まないとなんともいえませんが、2曲目を初めとするいくつかの曲はずっとお気に入りになるでしょう。