オスカー・ピーターソン『My Favorite Instrument』

ソロ!!

ソロ!!

オスカー・ピーターソンは私にとって“敬して遠ざける”ピアニストでした。その演奏はあまりにゴージャスすぎるように感じられるのです。クラシック界ではホロヴィッツに対して抱く感情に近いものがあります。すごい演奏家だということに異論はないのですが・・・。
本作はトリオ編成でのアルバムが多いオスカー・ピーターソンがMPSレーベルに録音した初のソロ・アルバム。MPSは高音質で知られるレーベルだけあって、ここでの録音も見事なものです。もちろん優れているのは録音だけではなく、ピーターソンの演奏は華麗な音色、テクニック、スイング感、どれをとっても非の打ち所無し。偉大なピアニストだという認識を新たにしました。ただ、私の場合どうしても“感心”に留まってしまい“感動”には至らないのが残念。これはもう相性の問題としかいいようがありませんね。