竹村延和『ソングブック』

ソングブック

ソングブック

それまで目指していることには共感しつつも、実際の作品はどうもピンとこなかった竹村延和の音楽でしたが、このアルバムでようやく心からのファンになれました。ポップスの定型から離れつつもひとりよがりの“実験音楽”にはならず、安易な感情移入は拒みながらもひとなつこさがあるという高度なバランスの上に成り立った奇跡的な音楽。2001年の作品ですが、今なお未来の音楽であり続けていると思います。