柴田ヨクサル『ハチワンダイバー』第7巻

ハチワンダイバー 7 (ヤングジャンプコミックス)

ハチワンダイバー 7 (ヤングジャンプコミックス)

ついに今晩からドラマも始まるハチワンダイバー最新刊。連載時は単なるつなぎのエピソードかと思っていた「将棋学園クエスト」が、実は(主人公以外の)宿敵・鬼将会への入り口だったという、相変わらず予想がつかない展開で飛ばしております。今回の対局はハチワンの師匠鈴木大介八段(祝・A級復帰!)が佐藤康光棋聖のタイトルに挑んだ棋聖戦第3局をアレンジしたもの。この漫画でも大きく取り上げられている“先手番の最強戦法”石田流での鈴木新手をひっさげて大舞台にたった鈴木八段は「先手なら石田流、後手ならゴキゲン中飛車で戦う」と宣言して話題になりました。佐藤棋聖はその戦法を真っ向から受けてたったのですが、序盤はいずれも鈴木が作戦勝ち。鈴木自身も「これで必勝と思った」と振り返る程の優位をどの一戦でも築き上げます。しかし最後は佐藤棋聖の豪腕に屈する結果が続き、無念の3連敗。タイトル奪取はなりませんでした。特に今回のモデルとなった第3戦は派手な乱戦となり、指し手も長手数に及んだだけに悔しさも一層のことだったでしょう。漫画では菅田のダイブ以降鈴木八段のリベンジが始まります(笑)。そしてついに驚愕のレアカードが登場。連載時は不覚にも笑っちゃいました。贅沢なゲストの使い方ですねえ。
後半はグッとシリアスな福本伸行的展開に。思わぬ人物の出現でまたもや先行きが見えなくなっています。次巻が待ち遠しい。

<おまけ>
鈴木新手をわかりやすく解説しているのはこの本です。

ドラマの公式ページ
http://wwwz.fujitv.co.jp/81/index.html