Lama Gyurme & Jean-Philippe Rykiel『Rain Of Blessings : Vajra Chants』

Rain of Blessings-Vajra Chants

Rain of Blessings-Vajra Chants

チベット仏教の僧侶ラマ・ギュルメの詠唱にキーボード奏者ジャン・フィリップ・リキエルがシンセの伴奏をつけたアルバム。コアなワールド・ミュージック・ファンには「余計なことしないで詠唱だけ聴かせろ」と怒られそうな企画盤ですが、悪い出来ではありません。ラマ・ギュルメの飾り気のないバリトン・ヴォイスは実に味わい深いし、その詠唱はかなりメロディックで聴きやすい。そして程よいアンビエント感があるリキエルのシンセが広がりのある空間をつくりだしていて意外にクセになります。でも一番しみじみくるのはラストに置かれた、ピアノ伴奏による2曲目のアンプラグド・ヴァージョンなんですけどね。