12/23新イタリア合奏団クリスマス・コンサート@東京オペラシティ コンサートホール
Ryoseiさんとタケダさんと一緒に新イタリア合奏団の演奏会へ行ってきました。
新イタリア合奏団はイタリアの著名オーケストラのコンサートマスターやソロ首席奏者の経験者、国際コンクールの入賞者などによって構成された弦楽アンサンブルです。今回はゲストにフルートの高木綾子、チェンバロの曽根麻矢子、ヴァイオリンの奥村愛といった美女3人が加わり、さらに司会を加羽沢美濃が担当するという豪華な内容でした。
前半はゲスト3人が順番にソリストとなる、バロックのコンチェルトを中心としたプログラム。席がバックステージ上だったので、チェンバロの音がふたによって遮られ、小さくなってしまったのが残念でしたが、それぞれ穏やかな好演を聴かせてくれました。驚いたのは「オンブラ・マイ・フ」。カウンターテナーが歌うことになっていたのですが、さっぱり登場してこないのでいぶかしく思っていたら、なんとコントラバスのメンバーが楽器を置いてやおら立ち上がりステージ中央へ!おもむろに歌いだした彼の声はまろやかで美しく、すっかり魅了されてしまいました。隣のRyoseiさんも「こりゃどちらが本職かわからないくらい上手い!」と感心することしきり。
おとなしめの印象だった第1部から一転、休憩をはさんでの第2部は新イタリア合奏団のもつアンサンブルの巧みさ、華やかな音色を存分に楽しめるものとなりました。ロッシーニやチャイコフスキーでの旋律の歌わせ方はまさにカンタービレ。バルトークでの重い音色とリズミックな演奏、パガニーニで各メンバーが披露したヴィルトージティーなど、聴きどころがたっぷりで弦楽アンサンブルの楽しさを満喫しました。最後は3人のソリストがせいぞろいでバッハのブランデンブルク協奏曲第5番。華やかかつ優雅なバッハでした。
そしてアンコールがなんと5曲。特に4曲目にやったシュトラウス2世の「新ピチカート・ポルカ」が白眉でした。ピチカートであれだけ多彩な音色を楽々と出してしまう芸達者ぶりに唸りっぱなし。そして芸達者といえば最後の「きよしこの夜」で再びカウンターテナーを披露してくれたコントラバスの方。ソリスト3人による繊細な前奏の後おもむろに彼が立ち上がった時点で会場から満面の拍手が。さらに日本語で「きよし・・・」と歌ってくれたので更にどよめきと拍手に会場が包まれました。弾いてよし、歌ってよしとこの日の主役はまちがいなく彼、マッシミリアーノ・マウテでしたね。
<曲目リスト>(Ryoseiさんの日記を参照しました。ありがとうございました!)
バッハ:カンタータ第147番よりコラール“主よ人の望みの喜びよ”
バッハ:チェンバロ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV1056
ヘンデル:“オンブラ・マイ・フ”
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲 ニ長調 op.10−3 “ごしきひわ”
ヴァイオリン協奏曲集「四季」より第4番「冬」
− 休憩 −
ロッシーニ:歌劇“アルジェのイタリア女”序曲
チャイコフスキー:「弦楽セレナーデ」より“ワルツ”op.48
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調 BWV1050
− アンコール −
バッハ:管弦楽組曲2番バディヌリ
ヴィヴァルディ:「冬」第2楽章
ガレッピ:チェンバロ協奏曲第3楽章
Jシュトラウス2世:新ピチカート・ポルカ
きよしこの夜
関連リンク
・主催事務所である梶本音楽事務所によるレポート
http://blog.eplus.co.jp/kajimotoeplus/2006-12-22