Movietone『the sand and the stars』

Sand & the Stars

Movietoneはブリストル出身のバンド。２００３年に発表されたこのアルバムのブックレットには“This record started out on a beach under the stars”なんて書かれています。実際、砂浜で録音された「beach samba」「we rode on」の２曲には波の音がしっかり聴こえてくるのです。ほとんどヘロンですね。その他の曲も様々な場所で録音されているのですが、共通しているのはかっちりしていない緩やかなアンサンブルであること。誰かが気まぐれに楽器を鳴らしたら、それに各自が手元の楽器をもって自由に音を重ねているような雰囲気なのです。ギター、バンジョー、クラリネット、チェロ、トランペット・・・といったアコースティック楽器によって奏でられるmovietoneの音楽はセピア色の色調に染められていて、温かいけれど、どこか物悲しい。初めて聴く曲でも遠い昔の記憶の中でうっすらと響いているかのような思いにさせられるのです。

関連リンク

来日時のインタビュー
http://blog.livedoor.jp/discshopzero/archives/50183295.html

＜過去の日記から＞
これもまた、温かくも物悲しいトーンの名作
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20031125/p2