Nutshell『Fryaway』

男性１名＋女性２名という編成の英国フォーク・グループ。このアルバムは７７年に発表された２作目です。これ以外の情報がさっぱりわからないグループなのですがなかなかの好盤でした。リード・ヴォーカルは男性が取ることが多いのですが、それに絡んでくる女声コーラスが透明感があって心地よい。ほんの少しだけどプリファブ・スプラウトを連想しました。爽やかなんだけど、どこか曇った雰囲気が感じられるところが英国的ですね。時代を反映してかややＡＯＲ的な雰囲気もありますが、アコースティック楽器によるマイルドなサウンドもいい感じ。優しいメロディーを持った楽曲も粒揃いです。中でも最後の曲は８分超の大作。ドラマティックな展開なんだけどそれほどアクは強くなく、親しみやすい叙情的なメロディーをたっぷり聴かせてくれます。肩の力がぬけたルネッサンスのようですね。