『おもいでの夏〜ジェシー・ノーマン meets ミシェル・ルグラン』

おもいでの夏?ジェシー・ノーマン meets ミシェル・ルグラン

おもいでの夏?ジェシー・ノーマン meets ミシェル・ルグラン

クラシック界を代表する名歌手がミシェル・ルグランの曲を歌った作品。ルグラン自身もロン・カーターとグラディ・ナイトを従えたピアノ・トリオ編成で伴奏をつけています。ジェシー・ノーマンの歌唱はたっぷりとした豊かさを感じさせる、真に堂々としたもの。一方ルグランのピアノはいつものながらの粒立ちの良い、洗練されたタッチです。最初に聴いたときは重厚なノーマンと軽快なルグランの持ち味がどうも上手くかみ合ってない印象で、ノーマンにもうちょっとスイング感覚があればいいのに・・・なんて思っていたのですが、聴き進むにつれてどうでもよくなってきました。ポップスに妙な媚を売らないノーマンの器の大きい歌いっぷりに最後はすっかりやられてしまった恰好です。やっぱりジェシー・ノーマンは大歌手だよなあ、とつくづく思い知らされました。

彼女はその存在自体が記念碑のような。その歌唱はただただ素晴らしいんだよ。そして、私やリスナーにとってこのアルバムは特別なものになった筈だ。何が特別かというと、それは歌っているのがジェシー・ノーマンだってことがさ。

このアルバムの魅力はルグラン自身のこの言葉につきますね。