ホレス・シルヴァー『ザ・ケープ・ヴァーディーン・ブルース』
- アーティスト: ホレス・シルヴァー,ウディ・ショウ,ジョー・ヘンダーソン,J.J.ジョンソン,ボブ・クランショウ,ロジャー・ハンフリーズ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2003/07/24
- メディア: CD
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タイトル曲の由来はシルヴァーの父が生まれたケープ・ヴェルデ諸島に由来するもの。アルバム録音の前の年にブラジルを訪れたシルヴァーがそこで刺激を受けたサンバのリズムを導入してつくりあげたこの曲は、シルヴァーによる弾むようなリフが終始曲を引っ張っていく最高にごきげんなナンバー。続く「アフリカン・クイーン」も独特のエキゾティズムが魅力的で、ジョー・ヘンダーソンのワイルドなソロが聴きものです。そして3曲目「プレティ・アイズ」はワルツ・ナンバーと、個性的な曲が並んだ前半がこのアルバムのカラーを決定づけています。
後半の3曲も聴き応え充分。トロンボーンの名手J.J.ジョンソンが加わった6人編成でサウンドがカラフルになりました。ジョンソンは「ナットヴィル」で早速快調なソロを披露。他のメンバーも負けじと快活なソロをとっていきます。この勢いは最後のヘンダーソン作曲「モー・ジョー」まで途切れることはありません。ロジャー・ハンフリースの躍動感漲るドラミングもこのアルバムの重要な要素でしょう。収録曲のどこをとってもシルヴァー・ミュージックの楽しさがあふれ出してくる素晴らしい一枚です。