小泉今日子『Inner Beauty』

ここにきて何かと話題の小泉今日子。♪ジョビジョバ〜もいいけれど、そろそろ音楽活動の方も本格的に再開して欲しいもの。今回取り上げたのは1999年に発表されたミニ・アルバムです。
オリジナル・ラヴに在籍していたこともあるキハラ龍太郎との共同プロデュースで打ち込みを多用したハウス寄りのサウンド。かつて『KOIZUMI IN THE HOUSE』や『NO.17』といったアルバムで既に同種のアプローチを行っている彼女ですが、ハウス系のクールな感触のサウンドと彼女の声質は意外と相性が良いのです。「drivin' nite ; goin' on」では当時流行っていたドラムン・ベースを導入したりしているのですが、今聴いてもあまり古く感じないのはプログラムを担当した元エヴリシング・プレイ、美島豊明の功績でしょうか。もっともアルバム中出来が良いのは、タイトル・ナンバーのサンバ・ハウス「Inner Beauty」とスティール・ドラムの響きが美しいトロピカルな「serenade」。どちらも蒸し暑い日の夕方にリピートしたい心地よさをもった佳曲です。