フレッド・ジョンソン『ライヴ・アット・B.B.ジョーズ』

fred johonson

以前セレクト仲間界隈で人気を集めたボビー・コールを連想させる、ノリが良く男っぽいヴォーカルが魅力のフレッド・ジョンソン。彼が唯一残したライヴ・アルバムがCD化されました。ピアノ、ベース、ドラムにコンガを加えた編成で、少しブラジル・フレーバーの入った快適なバッキングに支えられ、実に伸び伸びと歌っております。


やはりまず耳に残るのは、クラブ・シーンで人気を集めたという「ア・チャイルド・ランズ・フリー」。歌もさることながら、間奏でドラムとコンガだけになるところがとてもかっこいいです。確かにこれは盛り上がりそうですね。スタンダード・ナンバーの解釈も洗練されすぎず、いい具合に熱さを残していて快適。手拍子が楽しい「オン・ア・クリア・デイ」、ミルトン・ナシメントの名曲「ブリッジズ」(「トラヴェシア」と同じ曲」)、デューク・エリントン「ソフィスティケイテッド・レディ」もさることながら、個人的に気にいったのはコンガが効いている「フィーリング」。ハイ・ファイ・セットがカヴァーしたあの曲ですね。もうひとつ、ちょっとジャイブっぽい解釈のガーシュイン・ナンバー「サマータイム」が実に味のある出来です。