ザ・バンド「ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク」

ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク

ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク

セレクト合戦仲間の日記にもぽつぽつとセレクト完成の報告が載るようになってきました。前にも書いたとおり、今回のお題は「コーラス&ハーモニー」なのですが、ロック・バンドのコーラスで私が思い浮かべるのは、ビートルズでもビーチ・ボーイズでもなくて彼ら、ザ・バンドなのです。リヴォン・ヘルム、リック・ダンコ、リチャード・マニュエルによるそのハーモニーは一糸乱れぬというわけではなく、さりとて好き勝手に歌っているわけでもない、バンドならではの微妙な呼吸の合い方をしていて、最初に彼らの音楽に接したとき最も印象に残ったのでありました。70年代初期のローリング・ストーンズにも似た感触のハーモニーがありますね「ワイルド・ホーシズ」とか。影響を受けていたのでしょうか。日本のロックにも大きな影響を与えたことは、はちみつぱい「土手の向こうに」を聴けば一目瞭然。無骨そうな佇まいながら、汲めどもつきぬ泉のような深い味わいのあるアルバム。