サウンズ・オブ・ブラックネス「ナイト・ビフォアー・クリスマス」

Night Before Christmas

Night Before Christmas

コーラスが30名、バンドが10名。総勢40名の大所帯ゴスペル・グループが、ジャム&ルイスのパースペクティヴ・レコードから発表した92年作品。プロデュースはジャム&ルイスとリーダーのゲイリー・ハインズです。
ゴスペル・グループと書きましたが、ライナーノーツのゲイリーの言によれば「この(所帯の)大きさというのは、ブラック・ミュージックの衝撃度と、包容力の大きさを反映しているのだ。だから、小さくすることはできない」ものであり、「ゴスペルをストリートに戻したいんだ。ストリートにこそ、ゴスペルはあるべきだからね」ということであり、時にはラップも取り入れるなど、ゴスペルに止まらない様々なスタイルと、コンテンポラリーなサウンドを持っていることが彼等の特徴です。このアルバムではその音楽的多彩さが、クリスマスというコンセプトにより、一層の華やぎをもち、極上の娯楽大作として完成しているといえるでしょう。クワイアのコーラスは迫力があるし、主な曲でリード・シンガーを務めるアン・ネスビーのヴォーカルも見事です。ゴスペル、ということで気後れしてしまうような方にこそ聴いてもらいたい作品。